- 2011-08-18 (木) 14:46
- エコ・省エネ住宅について
こんにちは、ヤマゼンです。
鎌倉時代の文学「徒然草」の中で吉田兼好が喝破した「夏をもって旨とすべし」という
日本の住宅の真髄。注文住宅に携わる私たちも常に心にとどめているのですが、これを現代のライフスタイルの中でどう生かしていくか。地球の環境破壊問題が叫ばれる中、東日本大震災と原発事故が起こり、エネルギー問題への取組みを余儀なくされた今年以降、日本人と日本社会がずっと抱えていかなくてはならない問題だと思います。
その一つの対応策としては「植栽」が挙げられると思います。現代でも風や緑といった自然の力は有効です。それらを最大限に活かすべく、樹木や建物の配置、季節や時間ごとの日照、風向きなどを綿密に計算して、最適な日照と通風を得られるよう、住宅の設計段階から考えていくことが大切です。
また、住宅の回りに樹木を配置することで、緑を身近に感じられる心理的効果や、風を室内に導きやすくなることもかなり効用があるといわれています。私たちが携わる注文住宅の仕事でもよく相談を受けますが、最近は、わずかなスペースでも緑のある空間を設ける設計手法が一般的です。それはこのようなエコ配慮も背景にあると言えるでしょう。
特にリビングなどの大きな窓が設けられるケースの多い南の開口部近くに落葉樹を植えれば、夏にはその枝と葉が生い茂って直射日光をコントロールしてくれます。そして、葉が落ちる冬には暖かな光を取り込んでくれます。このように樹木は、隣家との間に発生する輻射熱を吸収してくれる効果もあり、葉の間を通り抜けた風が冷やされて居室に導かれ、部屋が涼しくなるという冷却効果も得られるのです。そう言えば、今年は節電の影響でゴーヤやキュウリなどのツル性植物でグリーンカーテンを作るお宅も多いとか。なんだか今年の夏は少し「徒然草」の世界に近づいたような気もします。
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