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落語の世界の長屋暮らしと注文住宅

こんにちは、ヤマゼンです。前回に引き続き、長屋と注文住宅のお話をしていこうと思います。江戸長屋というのはよく落語で登場しますが、現物をご覧になった方はそう多くはないと思います。現物と言っても、展示用に再現されたものですが……。
 東京などの大都市に人口が集中したのは、明治・大正・昭和に入ってからの話ではなく、江戸時代のこと。すでに江戸時代中期には世界でも有数の超過密都市となっていました。その大江戸の町は大名屋敷が広大な面積をとり、庶民はその残りのわずかな土地に密集して暮らしていました。そこに建てられたのが長屋です。
 東京・深川(江東区)にある深川江戸資料館には、資料を基にその長屋を再現したものが展示されています。それを見ると大半の庶民が住んでいた家は、6畳間にプラス、小さな土間と猫の額ほどの庭(物干し場兼用)だけで、そこに家族4人(親+子供2人)で暮らしていたことが分かります。
 最近は長屋というものにポジティブなイメージを抱かれることが多くなっているようです。確かに落語などで描かれる長屋の住人たちは暢気で人情が厚く、楽しく暮らしているようにも見受けられます。そのポイントとなるのは、やはりコミュニケーションの豊かさでしょう。現代と違い、鍵なんてかけて暮らさないので家同士はツーカーですし、「井戸端会議」という言葉からもお分かりのように井戸、つまり水回りが共用になっており、炊事洗濯などの場がコミュニケーション広場になっていました。
 確かにこういう一面では長屋は魅力を感じさせる存在です。けれども上記のような展示を見ると、豊かさに慣れた現代の日本人が、一人暮らしならともかく、家族でこんな狭苦しい空間で暮らすことに耐えられるのだろうか?とも思うのです。
 けれども、注文住宅・デザイナー住宅では、このような狭さを活かした新しい「狭小住宅」も考えられているのですよ。それについては次回でお話しましょう。

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